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とんぼ院長の目
あけましておめでとうございます。寒い日が増えてきました。風邪にお気をつけください。
12月はインフルエンザが多かったです。
高熱でA型インフルエンザと診断され抗インフルエンザ剤などを投与されたが2日経っても熱が下がらないと言って患者さんが再診されました。恵悟が一番早く効く抗インフルエンザ剤のゾフルーザとともに高熱であったため大青竜湯の近似処方として越婢加朮湯と麻黄湯を処方してくれていました。(大青竜湯は市販のエキス剤にないため近い成分になるよう組み合わせた強いほうの近似処方です。)ところがその患者さんは薬局でもらった注意書きで、越婢加朮湯の適応に風邪などの記載がないため飲まなかったとのことでした。越婢加朮湯の適応症は腎炎、リウマチ、脚気、湿疹などとされています。この適応症とは漢方薬が保険で使えるようになった時決められた病名です。現実と合わないことが多くて困るのですが、そもそも漢方薬は西洋薬と違って病名で使うものではなく状態で使い分けるものなのです。私は越婢加朮湯をインフルエンザなどの急性熱性疾患、足のむくみ、膝などの痛み痛風などの晴れに使うことが多いです。この薬は熱などの炎症と腫れやむくみをとる薬です。だから高熱の風邪、インフルエンザ、新形コロナウイルスに使うのです。
私が治療していたら例外はありますが普通インフルエンザは高熱であっても肺炎の合併がなければ1‐2日で高熱はとれてくることが多いです。いくら早く効くゾフルーザでも漢方薬の助けがないとなかなか熱が下がらないということなのでしょう。
ひどい高熱でなかれば麻黄湯を単独処方することが多いです。この際は汗がぼったり出るまで2時間毎に飲むようにお願いしています。汗が出たら中止です。汗が出ても飲んでいたら動悸。吐き気など具合が悪くなるので要注意です。汗が出てきたら高熱はおさまってきます。
麻黄湯を3‐4服用しても熱が下がらないと心配になって問い合わせてくる方がおいでます。解熱剤ではなく、熱風邪の薬でむしろ体温は上がりますが、体は楽になってきます。解熱剤を使うと一時的に熱は下りますすがまた熱は上がってきてなかなか治りません。むしろロキソニンのような強い解熱剤を使うと状態が悪くなることもあります。お気をつけください。
その後しばらく微熱が続きますが、しんどくなければ放っておいてもそのうちに良くなります。しんどければ柴胡剤で早く治るように持っていきます。
年明けもインフルエンザは多いとおもいます。お気をつけください。
この正月は曜日の並びのため例年より少し長くお休みさせていただきました。不安に思った方のおいでたと思います。ご容赦ください。
皆様はどんなお休みだったでしょうか?
私はどこにもいかないので、思う存分走って弾くぞと意気込んでいましたが、いざ始めると体が悲鳴をあげ、足は筋肉痛で動かなくなり、左手の指関節は痛くなり老化に事実を突きつけられました。あげくのはてに左手薬指が化膿してなにもできなくなりトホホの休みっでした。成果は少し体重が増えて減量が必要なことです(笑)。
だんだん老化してきて至らぬ点もあると思いますが、恵悟共々今年もよろしくお願いします。(1月5日)
2月になりました。日差しは少し力強くなりましたがまだまだ寒いです。
今はB型インフルエンザが流行っています。時々AB両方陽性になる方がおいでます。Bが濃くAは薄いので両方のウイルスにかかっているのか交差反応なのかはわかりませんが、両方陽性になった方は少ししんどそうなので、両方かかっているのでしょう。
寒い時期は血圧が上がります。この時期クリニックは暖かいので血圧は低くなってしまいがちです。自宅の血圧が大事です。
最近血圧の基準が厳しくなりました。以前は高齢者は少し緩めの基準でしたが、今は高齢者も若い人も同じで家庭血圧は125/85mmg/Hg未満になっています。高齢者も血圧を下げた方が脳卒中を含めて病気が減るからです。これはその方の寿命が何年あるかにかかっています。この先長くないならあまり下げる必要はないのですが最近のお年寄りはお元気で長生きされるため血圧を下げたほうが有利なのです。ただ高齢になると臓器血流が悪くなっているためゆっくり下げる必要があります。脳血流が悪いためあまり早く下げるとふらついたり、ボーっとして元気がなくなることがあります。その時は下げるスピードを遅くするべきです。
病院より家庭血圧の方が病気に関係することが分かっています。病院は一時的な血圧ですが、自宅血圧はずっと長い時間の血圧なので当然です。自宅血圧は起きてすぐは高い方が多いです。起床時血圧がすごく高い方はおうちが寒いか食塩摂取量が多いかです。朝は血圧が上がりやすいですが、寒いと血圧は舞い上がります。おうちを暖かくすべきですが、特に朝は暖かくしましょう。トイレやゴミ出しは要注意です。風呂も上がりやすく事故が多いです。食塩摂取量が多いと夜中血圧を上げて塩分を出そうとするので朝血圧が上がるとのことです。日本人は塩分の摂りすぎの方が圧倒的に多いです。皆様塩分を控えて薄味にしましょう。
朝の血圧がすごく高いかたは朝の血圧に合わせると昼間下がりすぎることがあります。どのくらいに下げるか上手くコントロールする必要があります。血糖やコレステロールより健康寿命に関係するのは血圧です。皆様血圧に注意してください。(2月2日)
3月です。梅の花は終わり菜の花がきれいに咲いています。皆様お変わりありませんか。
今シーズンは暮れにA型インフルエンザで警報が出て、年明けからB型でまた警報が出ました。2回でることは珍しいです。
まだB型インフルエンザのかはおいでます。まれにA型インフルエンザや新形コロナウイルスのかたもおいでます。新形コロナウイルス感染は喉の痛みの強い方はおいでますが、ずいぶん軽症化して高熱で苦しむかたはほとんど見られなくなりました。何度か新形コロナウイルスにかっていて免疫がついてきているのでしょう。
新しいウイルス感染症はウイルスの突然変異や動物との接触から人に感染するようになって発生しますが、発生した当初は皆免疫がないため重症化することが多いです。西洋人と初めて接触した南米の原住民はインフルエンザ等のウイルス感染で人口が激減したようです。新形コロナウイルス感染が始まった当初も同じで皆免疫がないため重症化することが多かったのが、ワクチンができて免疫がついてくるにしたがって軽症化してきてあまり症状の無い方おられその方々から多くのかたが感染して免疫を維持しているのでしょう。
発生当初ワクチンがまだ完成してない時スウェーデンで専門家が早く社会全体に免疫をつけるたほうが良いと言ってロックダウンせずにいたため多くの重症感染者が出ました。新形コロナウイルス感染の症状の強さを過少評価したためですが、専門家に対する批判は聞こえてきませんでした(報道されなかったためかもしれません)。専門家に対する敬意があるのでしょう。うらやましいです。
いまだに風邪でおいでた方で抗生物質を出してほしいと言われる方がおいでます。風邪はウイルス感染なので抗生物質は無効です。喉の痛みだけの時は溶連菌感染のことがありますが、鼻水や咳を伴っている時はまず間違いなくウイルス感染だけです。喉がすごく痛く、高熱で首のリンパ腺が腫れている時は溶連菌を調べて検出されれば抗生物質が長めに必要です。ただ検出率は100%ではないので悩むことはあります。急性気管支炎(咳の風邪)で咳がひどく痰が黄色でも細菌感染は稀です。例外はマイコプラズマや百日咳でその流行時はそれらの感染のことがあります。副鼻腔炎も同じでほとんどはウイルス感染です。あまりに症状が強い、高熱である、一度良くなりかけていたのが再び悪化した時は細菌感染の可能性があります。それらのことを考えながら確かめるため胸部レントゲンを撮ったり、血液検査してみたりしているのです。
(3月2日)
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