診察スケジュール
 
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祝祭日は診療します
INFORMATION
外来診療について
肺、腹部、骨のレントゲン、心電図、血液検査、尿検査、超音波検査などを行い、総合的に心身を診ております。どんな病気の方でも気楽にご相談においでください。広い点滴スペースがあり、通路をへだてて薬局もあります。買い物ついでにお立ち寄りください。
入院が必要な時は、軽症のかたでご希望があればいの町内の病院に、高度医療が必要なら高知市内の専門医の病院に速やかに入院を手配しております。安心しておいでください。
特定健診、予防注射、各種健康診断は随時おこなっています。詳細はお電話にて問い合わせください。
とんぼ院長の目
6月はうっかりこの欄を書くのを忘れてしまいました。何か忙しくかったのか記憶があいまいです。老化でしょうね。
6月に梅雨があけ暑い日が続いています。先日エアコンをかけずに寝て熱中症になった方がおいでました。この夏はどうなるのか心配です。皆様適切にエアコンを使用しましょう。熱い目にあわず、水分を十分とりましょう。大量に水分をとる場合は1gに1g程度の塩を入れる必要があります。5gに一つまみが目安です。スポーツドリンクは飲みやすくするために糖が入っているので、糖尿病の方や肥満症の方は注意してください。
いま喉が痛くてその後咳になる方が多いです。咳の風邪を急性気管支炎といいます。ほとんどはウイルス感染で、発症からすぐは抗生物質は必要ないです。高熱が続く、胸が痛い、息が苦しい、すごくしんどい等があれば肺炎の可能性もあるのでX線をとる必要があります。気管が敏感な方、気道過敏性が高いと言いますが、そういう方は咳喘息になることが多いです。
痰の多い咳、湿性咳嗽と言いますがこのような咳は止めてしまうと痰が肺にたまって苦しくなるので咳止めは控えたほうがいいです。あまりにひどければ消耗するので痰切りとともに咳止めを使います。乾いた咳、乾性咳嗽は止めても大丈夫です。小児は強い咳止めは好ましくないのて麻薬のような強い咳止めは使いません。咳が強いと気管粘膜がはがれて咳が強くなる悪循環に入ってしまいます。咳がひどくても咳喘息の場合は咳止めの効果がすくないので、気管支拡張剤や抗炎症剤が必要になります。アトピー咳嗽の場合は抗ヒスタミン剤のような抗アレルギー剤が有効です。2週間を超すような長い咳は結核やガンの否定のためX線撮影が必要です。煙草を吸う方は慢性閉塞性肺疾患のことが多いため抗コリン剤の吸入は必要になります。風邪の初期の咳には漢方薬もよく効き風邪を早く治す効果も期待できます。マイコプラズマや百日咳の初期は抗生物質が効くので検査する必要があります。咳にもいろいろあり必要な薬が違ってくるのです。どうしても咳が止まらずお困りの方は遠慮なくご相談ください。
息子の恵悟が舌下免疫療法を準備しています。今のところ杉花粉症用の薬が入手できないためチリダニなどのハウスダストしか使えませんが、1年中鼻炎がある方はご相談ください。それに合併したアトピー性皮膚炎にも有効なようです。(7月3日)

8月です。毎日暑い日が続いています。今日は36度になるとのことで今年一番の暑さになるようです。
今年は熱中症の症状を訴える方が多いです。早く暑くなってこたえているのか、熱中症が良く知られて気楽においでるのか、単に暑さがひどいのかはよくわかりません。暑い環境で頭痛、吐き気、めまいなどがあると熱中症の可能性が高いです。すぐに涼しい所に移り、少量の塩分の入った水分を十分に摂りましょう。血圧が下がり意識がなくなるほどひどい時はOS-1、そうでなければスポーツドリンクでいいです。塩分は1lに1g、5lのやかんに一つまみです。私は運動に行くとき600mlのペットボトルに耳かき1杯くらい塩を入れていきます。
それとともに漢方の水分を調整する利水剤を服用すると早くよくなるようです。私はよく五苓散を使いますが、前もって予防的に飲んでも効くようです。体がすごく焼けて暑い時は体を冷やす清熱剤を併用します。
何より暑い環境を避けて、必要な時はできるだけ短時間で済ますこと、水分を十分とることです。エアコンを適切に使いましょう。エアコンを少しかけて湿度を下げ、扇風機で風を受けるとエアコンの設定温度をそれほど下げなくてもいいので、電気代の節約になります。ただその時は体から水分を飛ばしますので多めに水分を取らないと脱水になります。職場も適切にエアコンを使わないと作業効率が落ちてしまいます。皆様ご注意ください。
今年は暑く膀胱炎や腎盂腎炎などの尿路感染症の方が多いです。水分摂取が少ないと尿量が少なくなり膀胱に長時間尿が溜まった状態になります。女性は尿道が短いため細菌が侵入しやすいです。どんどん尿をだしていれば細菌は洗い流されて増殖できませんが、尿が長時間溜まっていれば細菌が増殖して膀胱炎になり、さらに細菌が尿管を遡って腎臓まで行きそこで増殖したら腎盂腎炎になります。腎臓は血流が豊富なため細菌は血液に入り菌血症を起こし高熱となります。敗血症になると血圧が下がり重傷となります。最近はSGLT-2という糖尿病治療治療薬を糖尿病だけでなく、慢性腎臓病、心不全などにもつかいますが、尿に糖を排泄するのでその糖が細菌のエサになり尿路感染症ななりやすいです、服用中の方は十分水分をとってください。アルコールを飲むと尿が多く出て脱水になりやすいです。翌朝尿が少ない時は脱水です。また脱水になると尿酸値が上がり痛風発作を起こしやすくなります。
何より暑いと血圧が下がるので降圧剤の調整が必要になることが多いです。立ち眩みがあれば血圧を測ってみてください。
(8月2日)

9月です。夏の終わりというのに一段と暑くなっています。熱中症にお気を付けください。
新形コロナウイルス感染の方が多いです。喉の痛みは強いです。熱の高い方もおいでますが、それ以外は症状は軽いようです。
ただあいかわらず消炎鎮痛剤(熱さまし、痛み止め)を多く飲み直りが悪かったり、悪化する方がおいでます。先日解熱剤を飲み続けて新形コロナウイルスによる肺炎になった方がおいでました。今は普通の免疫力を持っている方で肺炎になるかたは皆無なので、消炎鎮痛剤が悪さをしたのでしょう。なぜかそういうかたはほとんど男性です。男性は苦痛に弱いのか、仕事などが忙しく熱さましでがんばるのかはわかりませんが、基本的にしんどくなければ熱はさげないほうがいいです。寒気があればむしろ熱はあげたほうがいいです。寒気があるなら、布団にくるまって熱いものを飲むとか、ひどい時は風呂に入ると楽になります。
新形コロナウイルスやインフルエンザのような強い感染症では消炎鎮痛剤はよくないです。マイルドなカロナールのようなアセトアミノフェンが無難です。寒気があり熱がしんどければ熱風邪の薬で楽になります。体温は上がりますがその後で汗が出て熱は下がります。体温を上げて早く治すのです。寒気がぜんぜんない時は別の薬です。喉が痛ければ喉風邪の薬ですが、あまりに痛みが強い時は好ましくないですがステロイドホルモンが必要になることもあります。
時々漢方薬でない薬がいいと言われる患者さんがおいでます。西洋薬で風邪の直りが良くなる薬はなさそうです。総合感冒薬(俗にいう風邪薬)というのを市販されていますが、消炎鎮痛剤に咳止め、抗ヒスタミン薬、痰切りなどが入っています。消炎鎮痛剤が入っているので一時的に症状は軽くなるが、かぜの直りは悪くなります。西洋薬で治療したら治った後がしんどいのはそのためでしょう。漢方薬で風邪のなおりが早くなるかですが、以前香蘇散という虚証用の薬を証を無視して使い西洋薬と比較したのを見たことがありますが、西洋薬より治りは早かったです。
風邪の時はよほど暑くてたまらない時以外は体は温めましょう。スペイン風邪の時たくさんの方が亡くなったのは、その時ゴム製の氷枕ができて普及したのも一因という説もあるようです。学生時代アメリカ留学された先生から、子供が風邪をひいて熱が出た時、氷水に子供を浸けて冷たいセブンアップ(清涼飲料)を飲ますようにと言われたと聞いて絶句したのを思い出しました。なんという乱暴なことを!西洋人は丈夫というか鈍感というか。暖かして冷たい飲食物を避け、水分を摂り、安静にすることです。特に高齢者は冷やさないことです。(9月1日)

10月です。お彼岸後急に涼し日が見られるようになり気持ちがいいです。
昨日から中国は国慶節の休日のためか迷惑メールが急増しています。平日はかの国の迷惑メーラーたちも忙いのでしょうか(笑)?
あいかわらず新形コロナウイルス感染の方が多いです。天皇家の愛子様もかかられたとのことです。私どもとは違い十分気をつけられているはずですがそれでもかかられたというのは軽い風邪になったため無症状の方が多くおいでになりそのため防ぎきれなくなっているのだろうと想像します。本当に調べてみないとわかりません。
急性期には麻黄剤を症状の強さに応じて使います。麻黄剤は少し良くなったら柴胡剤に切り替える必要があります。そのため麻黄剤は2日位出すことが多いのです。高熱なら2時間ごと位に服用することもあるため1日分になります。その位で高熱は解熱してもらわないと困ります。2日たっての症状を診て薬を出さないといけないのです。2日では良くならないかもしれないのでもっと長く出してほしいと言われる方も多いです。当てずっぽで2日後の症状を考えて次の処方を出すこともありますが、当たるかどうかわかりません。風邪などで自分たちで薬を飲む時は数時間ごとに薬を変更するのはしょっちゅうです。それでほとんど皆良くなってきています。新形コロナウイルス感染用の薬を出すことはごく稀で、乞われて2−3回出したのみです。
良くならない時は肺炎の合併や別の病気だった可能性を探る必要があります。よくあるのは腎盂腎炎などです。
新形コロナウイルス感染以外ではアデノウイルスを思わせる咽頭炎から咳になる風邪、溶連菌を思わせる扁桃腺炎の風邪、鼻風邪、感染性胃腸炎(いわゆるお腹の風邪)など色々な風邪が見られます。夏から秋になってきて風邪の種類の変化が早くなってきています。都会ではインフルエンザが増えてきているようですが、当院ではまだ1例も見ていません。
インフルエンザ予防接種は15日からです。一般3,000円、65歳以上1,100円、13歳未満1回目3,000円、2回目2,500円です。予約不要です。(10月4日)